頸椎症の原因と症状〜なぜ首の骨は傷むのか?〜のイメージ画像

前回のコラムでは、肩こりと頸椎症の違いについてお伝えしました。 今回は、頸椎症がなぜ起こるのか、その原因と具体的な症状について詳しく解説します。「首が痛い」「腕がしびれる」といった症状の背景にあるメカニズムを理解することが、早期発見・早期対処への第一歩となります。

●頸椎症の主な原因

頸椎症の最も大きな原因は加齢です。年齢を重ねるにつれて、頸椎の椎間板(骨と骨の間のクッション)は水分を失い、弾力性が低下していきます。椎間板が薄くなると骨への負荷が増し、骨棘(骨の突起)が形成されやすくなります。この骨棘が周囲の神経や脊髄を刺激・圧迫することで、さまざまな症状が引き起こされます。

●加齢以外にも、以下のような要因が頸椎症の発症・悪化に関与しています。

不良姿勢・スマートフォンの長時間使用

頭部の重さは成人で約4〜6kgありますが、うつむき姿勢(スマホ首・テキストネック)では首への負荷が数倍に増加するとされています。長時間にわたってこの姿勢を続けることで、頸椎への負担が蓄積し、変性を早める原因となります。

長時間のデスクワーク

パソコン作業中に頭が前に突き出た姿勢(前傾姿勢)が続くと、首周囲の筋肉が慢性的に緊張し、頸椎への負荷が増大します。

過去の首のケガ

交通事故によるむち打ち(頸椎捻挫)や、スポーツでの首への外力が、後年の頸椎症発症リスクを高めることが知られています。

●頸椎症の種類と症状

頸椎症は、どの組織が影響を受けるかによって、主に3つに分類されます。それぞれ症状の現れ方が異なります。

頸椎症性頸椎症(頸部痛型)

神経への圧迫が軽度な段階で生じるもので、首・肩・肩甲骨周辺の痛みや張り感が主な症状です。一般的な「肩こり」と混同されやすいですが、首を動かしたときに痛みが増すことが特徴です。

頸椎症性神経根症

頸椎から出る神経根が圧迫された状態です。片側の腕・手へのしびれや痛みの放散、手の力の入りにくさといった症状が現れます。首を後ろに反らしたり横に傾けたりすると症状が悪化することが多く、夜間に痛みが強くなるケースも見られます。

頸椎症性脊髄症

脊髄そのものが圧迫された状態で、3つの中で最も重篤です。両手のしびれや巧緻運動障害(箸の使いにくさ、ボタンのかけにくさなど)、足のしびれや歩行のふらつきといった症状が現れます。この状態が進行すると、保存療法では対応が難しくなり、手術が必要となる場合があります。

●放置するとどうなる?

頸椎症は、初期の段階では保存療法で十分に対応できる場合がほとんどです。しかし、症状を放置して神経への圧迫が長期間続くと、神経へのダメージが蓄積し、しびれや筋力低下が慢性化・固定化してしまうことがあります。特に脊髄症では、症状が進行してから治療を開始しても、回復に限界が生じる場合があります。

「しびれがあるけど我慢できる」「年のせいだから仕方ない」と放置せず、早めに専門医に相談することが重要です。

●こんな症状があれば早めにご相談を

腕や手のしびれ・痛み、手の動かしにくさ、足のふらつきなど、首・肩以外に症状が広がっている場合は、頸椎症が進行しているサインである可能性があります。茨木市・総持寺のうめだ整形外科へお気軽にご相談ください。

●うめだ整形外科でできること

茨木市・総持寺のうめだ整形外科では、問診・視診・触診に加え、レントゲンや超音波検査(エコー)を組み合わせて首・肩の状態を丁寧に評価します。症状の原因が肩こりなのか頸椎症なのかを正確に見極めたうえで、患者さまの状態に合った治療方針をご提案します。また、理学療法士による専門的なリハビリ施術や、ご自宅でできるストレッチ指導も行っており、診断から治療・リハビリまで一貫してサポートいたします。首や肩の症状でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

次回は、頸椎症の診断方法について、整形外科でどのような検査が行われるのかを詳しく解説します。