「最近、階段の上り下りで膝が痛む」「長時間歩くと膝がだるくなる」
そんな症状を感じながらも、「年のせいだから仕方ない」と放置していませんか?
実は、そのような膝の痛みの多くは、「変形性膝関節症」という病気が原因である可能性があります。今回は、まず「変形性膝関節症とはどんな病気か」についてご説明します。

変形性膝関節症とは?

変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨がすり減り、骨と骨が直接こすれ合うことで、痛みや腫れ、関節の変形が生じる病気です。
膝関節は、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)、そして膝のお皿(膝蓋骨)の3つの骨で構成されています。通常、骨と骨の間には軟骨がクッションの役割を果たしており、スムーズな関節の動きを支えています。しかし、加齢や体重の負荷、筋力の低下などによってこの軟骨が少しずつすり減ると、骨どうしがぶつかり合い、炎症や痛みが引き起こされます。さらに症状が進行すると、骨が変形したり、関節の動きが制限されたりするようになります。

どのくらいの人がかかっている病気なの?

変形性膝関節症は、非常に多くの方が抱えている疾患です。国内の推計患者数は約2,530万人ともいわれており、特に60歳以上の方に多く見られます。また、男性よりも女性に多い傾向があり、閉経後の女性ではホルモンバランスの変化によって軟骨の老化が進みやすくなるため、発症リスクが高まるとされています。
「膝が痛い」という訴えは整形外科を受診する理由としてとても多く、当院でも多くの患者さまがこの症状でご来院されます。誰もがかかりうる身近な疾患といえます。

なぜ変形性膝関節症になるの?〜主な原因〜

変形性膝関節症の原因は、一つではなく、複数の要因が重なり合って発症することがほとんどです。
加齢はやはり最も大きなリスク因子です。年齢を重ねるにつれて、軟骨を維持・修復する能力が低下し、少しずつすり減っていきます。
体重(肥満)も大きな要因です。膝関節には体重の約3〜4倍の負荷がかかるとされており、体重が増えるほど膝への負担は大きくなります。
筋力の低下も見逃せません。膝関節を支える筋肉(代表的なものが大腿四頭筋;太ももの前側の筋肉)が弱くなると、関節への衝撃を吸収する力が低下し、軟骨へのダメージが蓄積しやすくなります。
そのほか、O脚やX脚などの下肢アライメント(骨の並び方)の問題、過去の膝の怪我(半月板損傷・靭帯損傷など)、重労働やスポーツによる長期的な膝への過負荷なども、発症リスクを高める要因として知られています。実際、半月板損傷が変形性膝関節症へ進行するケースは少なからずあります。

「年のせい」で片付けてはいけない理由

基本的には一度すり減った軟骨が元通りになることはありません。しかし、その一点だけをとらえて「もう手遅れ」と考える必要はありません。
適切な時期に正しい対処を行うことで、痛みの軽減・症状の進行抑制・日常生活の質の維持・向上が十分に期待できます。逆に、「年のせい」と放置してしまうと、症状が進行し、やがて歩行困難や日常生活への深刻な支障をきたすケースもあります。
膝に痛みや違和感を感じたら、まず専門医に相談することが、その後の経過を大きく左右します。

整形外科だからできること

整形外科では、問診・視診・触診に加え、レントゲンや超音波検査(エコー)などを用いて、膝の状態を正確に把握します。「どの程度軟骨がすり減っているか」「炎症はあるか」「骨の変形はどの程度か」を丁寧に評価したうえで、患者さまお一人おひとりの状態に合った治療方針をご提案します。

うめだ整形外科は、茨木市・総持寺エリアで地域の皆さまの膝の痛みに寄り添ってまいります。「最近膝が気になる」「痛みがあるけど受診するほどでもないかな…」と感じている方も、ぜひお気軽にご相談ください。 次回は、変形性膝関節症の症状の特徴と進行のステージについて詳しく解説します。